西部伝統工芸展

「西部伝統工芸展」

■「西部伝統工芸展」6月4日(木)~9日(火) 東館7階 鶴屋ホール
■午前10時~午後7時 ※最終日は午後4時閉場。
■入場無料・展示販売
■〔展示内容〕
・陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸(硯・截金など)
■〔作品解説〕
・期間中会場内で毎日開催(各回約40分)
・平日:①午後1時30分~
・土・日:①午前11時~、②午後1時30分~
■〔同時開催〕特別展示西部支部先人達の仕事

作家来場スケジュール作品解説 【期間中、毎日会場にて】(各回40分程度)

6月4日(木)

〈染織〉築城 則子 日本工芸会西部支部幹事長

6月5日(金)

〈木工〉戸田 純一 日本工芸会西部支部幹事、60回記念展鑑査委員(用と美の部)

6月6日(土)11時から

〈陶芸〉津金 日人夢 日本工芸会西部支部幹事、60回記念展鑑査委員(用と美の部)

6月6日(土)13時30分から
2つの部門を一緒に解説します

〈人形〉中村 信喬 日本工芸会西部支部副幹事長
〈諸工芸〉江里 朋子 日本工芸会西部支部常任幹事、60回記念展鑑査委員(用と美の部)

6月7日(日)11時から

〈陶芸〉小川 洋一 日本工芸会西部支部幹事、60回記念展鑑査委員(用と美の部)

6月7日(日)13時30分から

〈染織〉溝口 あけみ 日本工芸会正会員

6月8日(月)

〈陶芸〉中村 清吾 日本工芸会西部支部幹事

6月9日(火)

〈染織〉松枝 小夜子 日本工芸会西部支部幹事、60回記念展鑑査委員(用と美の部)

作品紹介

〈賞名〉朝日新聞社大賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
花織絣着物「藍のコンポジション」

作品名ふりがな
はなおりかすりきもの あいのこんぽじっしょん

作者氏名能勢 玲子

作者氏名ふりがなのせ れいこ

作品にこめた思い
シンプルに、経糸と緯糸が交わった時の景色に感動します。絣でずらした経糸に藍の濃淡が合わさり、無限とも思えるコンポジション(構図)が生まれます。白抜きのバンジョウ絣で引き締め、斜にのびる花織りで立体感をだしました。経糸に生絹、緯糸に節のある玉糸を使い、着物としての質感にも挑戦した作品です。

〈賞名〉日本工芸会賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
久留米絣着尺「うたかた」

作品名ふりがな
くるめかすりきじゃく うたかた

作者氏名田平 健朗

作者氏名ふりがなたひら たけあき

作品にこめた思い
本作は、手仕事だからこそ作ることができる柄、今まで見たことが無い久留米絣の柄をテーマに制作しました。絣で表現の難しい円を、できる限り点に近付けた白と淡い青の経緯絣で構成し、斜めに配することで見え方に変化が出るようにしました。織り合わせに苦労しましたが、全ての工程に心血を注ぎました。

〈賞名〉日本工芸会西部支部長賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
杢目絞り着物「昔日の形影」

作品名ふりがな
もくめしぼりきもの せきじつのけいえい

作者氏名野瀬 繁弘

作者氏名ふりがなのせ しげひろ

作品にこめた思い
自分が歩んできた50年を振り返り、明るい時には同じく陰もあり、暗い時には同じく光もあった事を杢目絞りで表現したいと思いました。
藍の濃淡を活かし、思いを形にしました。

〈賞名〉西日本新聞社賞

〈部門〉諸工芸

〈部〉自由作品の部

作品名
截金飾筥「翠鏡」

作品名ふりがな
きりかねかざりばこ すいきょう

作者氏名江里 朋子

作者氏名ふりがなえり ともこ

作品にこめた思い
青磁を思わせる澄んだ青の岩絵の具を用い、水面に拡がる水紋や古代の鏡を重ねました。天面にわずかに窪みを設け、覗き込むと視線が中央へ引き込まれるような構成にしました。プラチナ箔の静かでシャープな美しさをわずかな金でより引き立たせ、静謐の中にほのかな緊張感を出したいと思いました。

〈賞名〉60回記念賞

〈部門〉陶芸

〈部〉自由作品の部

作品名
白磁鉢

作品名ふりがな
はくじはち

作者氏名五嶋 竜也

作者氏名ふりがなごしま たつや

作品にこめた思い
私自身が捉える植物のイメージ。
型通りの形ではなくリズミカルで心地よく、直線に見えるアウトラインも僅かにたおやかで美しい。
これらを自分の形に表現しました。
器体を三方向から押し変形させ動きを出し、口縁部一段下の稜線も同時に動く事により、口縁部との幅の違いが生まれ、輪花の辺が三辺と少ないながらもリズミカルに表現出来たのではないかと思う。

〈賞名〉福岡市長賞

〈部門〉陶芸

〈部〉自由作品の部

作品名
化粧土掛分壺

作品名ふりがな
けしょうどかけわけつぼ

作者氏名有島 聡浩

作者氏名ふりがなありしま あきひろ

作品にこめた思い
魅力を感じている化粧土の表現を、自分なりに作品に落とし込みたいと試行錯誤しました。
シャープなイメージを出す為にマスキングテープを使用しますが、今回初めて鉢ではなく壺に取り組んだ事で、線の間の取り方や曲線の引き方など苦労しました。
硬い直線と柔らかい曲線の、動きの対比を感じて頂ければ幸いです。

〈賞名〉熊本市賞

〈部門〉諸工芸

〈部〉自由作品の部

作品名
鋳込み硝子筥「光・その想い出と残像と」

作品名ふりがな
いこみがらすはこ ひかり そのおもいでとざんぞうと

作者氏名石田 知史

作者氏名ふりがないしだ さとし

作品にこめた思い
2年前に京都市から佐賀県の有田に移住して来ました。京都=紋様の街と言う捉え方をしますと、有田=型の街と言えると思います。パート・ド・ヴェール(鋳込み硝子技法)の柔らかな質感を生かしながら、有田のイメージとも言える「石膏型」を使って作る、硝子の制作技法だからこそ表現できる、新たな作品を目指しました。

〈賞名〉KBC賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
木綿風通織着物「春はあけぼの」

作品名ふりがな
もめんふうつうおりきもの はるはあけぼの

作者氏名岡田 弘子

作者氏名ふりがなおかだ ひろこ

作品にこめた思い
四季のうつろいで春は夜明け方、太陽の昇る直前、心地よい情景を風通織りで織りました。
風通織は、8枚の綜絖で踏み木8本足で織る「二重織」ともいわれる織物で、断面が2枚に分れるので色糸を組み合わせれば、裏は表と違った色合に織れます。繊細な木綿糸を植物で染め、糸を整えろくろ織機でおりました。
工夫次第で多様な織りもようができる便利な未知数の多い魅力ある風通織を、健康寿命を維持しながら続けてゆきたいと思います。
ありがとうございました。

〈賞名〉沖縄タイムス社賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
琉球紅型両面朧型着物「燦」

作品名ふりがな
りゅうきゅうびんがたりょうめんおぼろがたきもの さん

作者氏名知念 冬馬

作者氏名ふりがなちねん とうま

作品にこめた思い
両面染めは表・裏と交互に工程を重ね、生地と糊の状態を読み続ける作業です。生地の種類、柄の大きさ、染料の濃度、それぞれが絡み合い、工程を進めるほど予想外の難しさが現れます。そこに朧型の重ね染め技法が加わり、複雑さはより面白く、琉球紅型の技法の繊細さと大胆さの両方が、凝縮された作品になりました。

〈賞名〉朝日新聞厚生文化事業団賞

〈部門〉人形

〈部〉自由作品の部

作品名
陶彫彩色和紙貼「漢女」

作品名ふりがな
とうちょうさいしきわしばり かんじょ

作者氏名中島 広量

作者氏名ふりがななかしま こうりょう

作品にこめた思い
中国の秦や漢の時代の土偶を元に創作を加えて作品化したものです。
女性の土偶は袖口から出た手を前で組んでいるものがよく見かけますが、動きのある表情を見せたかったので手を上げて挨拶をするような姿になりました。
作品の主題としては古代の人物の姿を想い浮かべて、できるだけクールな立ち姿といったものを心掛けました。

〈賞名〉KKB鹿児島放送賞

〈部門〉陶芸

〈部〉自由作品の部

作品名
彩色象嵌花器

作品名ふりがな
さいしょくぞうがんかき

作者氏名中尾 恭純

作者氏名ふりがななかお やすずみ

作品にこめた思い
有田町出身の陶芸作家として白磁の世界に入るのが必然的と考え、白磁の作品制作に日々没頭しておりました。
そんな折、第13回西部工芸展に出品した白磁線彫壺で金賞を受賞しましたが、その頃から他の表現方法がないかと試行錯誤している時期でもありました。色んな方法を試みる中、カッターを使い作品に切り込みを入れ、そこに彩色してみたのが彩色象嵌の第一歩です。自分独自の技法として今後も出来る限り作品制作に励んでいきます。

〈賞名〉KAB熊本朝日放送賞

〈部門〉木竹工

〈部〉自由作品の部

作品名
欅盛器「悠」

作品名ふりがな
けやきもりき ゆう

作者氏名戸田 純一

作者氏名ふりがなとだ じゅんいち

作品にこめた思い
材である欅が過ごしてきた長い時間を、悠々とした造形で表現したいとの思いで制作しました。
緩やかな曲面を三日月形の縁で引き締め、柔らかさと緊張感のバランスに留意しました。

〈賞名〉OAB大分朝日放送賞

〈部門〉陶芸

〈部〉自由作品の部

作品名
白磁象嵌花器

作品名ふりがな
はくじぞうがんかき

作者氏名江上 晋

作者氏名ふりがなえがみ しん

作品にこめた思い
これまで青磁象嵌のスタイルで作品を発表してきましたが、今回は淡く柔らかな表現を制作したいと思い、素地には磁器土を選択しました。
同じ白色の淡いトーンの中で、見る角度や、光の加減で変化する様を感じ取っていただけましたなら幸いです。

〈賞名〉NCC長崎文化放送賞

〈部門〉染織

〈部〉自由作品の部

作品名
変化織木綿帯「聖堂の窓」

作品名ふりがな
へんかおりもめんおび せいどうのまど

作者氏名長浜 幸子

作者氏名ふりがなながはま ゆきこ

作品にこめた思い
ヨーロッパで数多くの教会を訪れる度、堂内に一歩入ると感じる静寂、荘厳、深い抱擁力を感じ清浄される思いです。聖堂内にさしこむ光は窓のステンドグラスを通り、やわらかく堂内にふりそそぎ、その華麗さに魅了され身動きとれなくなるあの時の鮮やかな光を織りこめたらと切望してつくりあげました。

〈賞名〉QAB琉球朝日放送賞

〈部門〉人形

〈部〉自由作品の部

作品名
陶彫刳貫彩色「海の防人」

作品名ふりがな
とうちょうくりぬきさいしき うみのさきもり

作者氏名中村 弘峰

作者氏名ふりがななかむら ひろみね

作品にこめた思い
青く美しい海に臨むいにしえの時代の防人。
今年の春、対馬列島に流れ着く大量の漂流ゴミを視察し大変心を痛めました。
伝統工芸は自然環境が豊かでないと存続することができません。地球環境に対し私たち一人ひとりができることは小さいかもれませんが、その力を積み重ね青く美しい海が戻ってくることを祈って制作いたしました。

〈賞名〉日本工芸会西部支部賞

〈部門〉染織

〈部〉用と美の部

作品名
浮織草木染テーブルセンター

作品名ふりがな
うきおりくさきぞめてーぶるせんたー

作者氏名香月 美穂子

作者氏名ふりがなかつき みほこ

作品にこめた思い
用と美部門に出品という事で、自宅の玄関で実際に使うイメージでテーブルセンターを制作しました。
季節ごとに、上に載せる壺や香炉・香合等を、秋冬には土モノを、春から夏には白磁の物へと替えながら楽しみたい、と思いました。
縦糸に藍染め、緯糸に矢車附子で染めた濃淡を、浮織りで表情を出しました。季節毎に楽しんで使って頂けると幸いです。

〈賞名〉60回記念賞

〈部門〉陶芸

〈部〉用と美の部

作品名
白磁蓮葉皿

作品名ふりがな
はくじはすはざら

作者氏名五嶋 竜也

作者氏名ふりがなごしま たつや

作品にこめた思い
工房近くに蓮園があり、毎年蓮が咲くのを楽しみにしています。
高高に咲く花の足元に大きく広がる蓮の葉に何か包容力のようなものを感じます。
器は料理を盛る道具です。
〈料理を優しく受け止める〉そのような器を目指し制作しました。

〈賞名〉岩田屋三越賞

〈部門〉陶芸

〈部〉用と美の部

作品名
黒彩磁掛分皿

作品名ふりがな
こくさいじかけわけさら

作者氏名鹿谷 敏文

作者氏名ふりがなしかたに としふみ

作品にこめた思い
轆轤(ろくろ)が生み出す遠心力を活かし、土の勢いをそのままに閉じ込めました。
暮らしの中で気兼ねなく使える「普段使い」を大切に、あえて装飾を削ぎ落としたシンプルな造形にこだわっています。
手仕事ならではの温もりが、日々の食卓に彩りを添える一助となれば幸いです。

〈賞名〉鶴屋百貨店賞

〈部門〉染織

〈部〉用と美の部

作品名
模紗織生絹ショール

作品名ふりがな
もしゃおりすずししょーる

作者氏名竹内 志津子

作者氏名ふりがなたけうち しづこ

作品にこめた思い
春から初夏に軽くまとえるショールをイメージして制作しました。
淡い水色は、秋に濃い青い色の実をつける臭木の実で染めました。
すかし織(模紗織)と精錬していない(セリシンという成分を取り除く前)生絹の糸でシャリ感を、よこ糸には紬糸を織り込み、少しやわらかな温もりを感じてまとっていただけたら嬉しいです。

〈賞名〉朝日新聞厚生文化事業団賞

〈部門〉人形

〈部〉用と美の部

作品名
陶彫彩色「月映」

作品名ふりがな
とうちょうさいしき げつえい

作者氏名溝口 堂央

作者氏名ふりがなみぞぐち とうよう

作品にこめた思い
宮廷の中庭に佇む女官
月の光に照らされて舞う姿を想いながら制作しました。