
「焼酎のステータスを高めたい」。
大衆酒のイメージが強い焼酎との差別化を図るべく、「六調子酒造」の代表・池邉道人さんが切り札に選んだのは、長期貯蔵熟成により唯一無二の味わいをつくること。多くの蔵元がつくりやすい減圧蒸留の焼酎へと移行するなか、常圧蒸留による長期醸造を貫いてきました。
常圧蒸留を古酒にするには、24時間体制による徹底した温度と湿度の管理が必要です。 「長期間寝かせることは資金面でも大きなリスクを伴いますが、長い歳月をかけて熟成させることで香りがふくらみ、味はまるみを帯びたうま味へ変化します」と池邉さん。 スコッチウイスキーの本場・スコットランドをはじめとする国内外の酒蔵へ出向き、樽熟成やブレンド技術を追求してきました。
複数の米焼酎古酒を巧みにブレンドした「古代一壺」、誰も造ったことのない味に挑戦したいと、米焼酎と麦焼酎の古酒を複数ブレンドした「大古酒 とろしかや」。 いずれも古酒ならではの芳醇な味わいを楽しむために試していただきたいのが、焼酎を瓶ごと冷やしてワイングラスで味わうストレートです。 チューリップ型のグラスを通じて立ち上る豊かな熟成香を堪能でき、さらにグラスをゆっくり揺らして焼酎を空気に触れさせると、香りが一層豊かに花開きます。
食中酒としてもぴったりで、タレ焼きの穴子やウナギなどを食べた後に焼酎で口の中をリセットさせ、淡白なヒラメや魚卵、生ガキを肴にじっくり一献。 日常の晩酌から特別な日の酒宴まで、幸福感を高めてくれますよ。
「熟成焼酎はスコッチやコニャックを凌ぐ世界の酒として認知される日が来ると信じています」と代表の池邉道人さん。 長い歳月をかけて積み上げた貯蔵熟成技術にブレンドの妙を組み合わせ、焼酎の価値向上を目指しています。
熊本でがんばる人たちの、ものづくりへの熱い思いと素敵な商品をご紹介します。「熊本のことが、もっと好きなる」。そんな物語がここに集まっています。(2021年夏に取材)
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熊本でがんばる人たちの、ものづくりへの熱い思いと素敵な商品をご紹介します。「熊本のことが、もっと好きなる」。そんな物語がここに集まっています。(2018年〜2019年に取材)
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熊本地震で被災された生産者の皆さまを取材。そこには「熊本で育まれ、受け継いできた商品を、お客さまの元へ届けたい」という切なる想いがありました。(2016年夏〜秋に取材)
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